【山崎元・超簡単お金の運用術】忙しいビジネスパーソン必見!知識ゼロから始める資産形成ガイド
本記事では、経済評論家・山崎元氏のベストセラー『全面改訂 超簡単 お金の運用術』の内容を基に、日々忙しく働く20代から50代のビジネスパーソンの方々が、専門知識ゼロからでも安心して始められる、極めてシンプルかつ効果的な資産運用法を詳しく解説します。
具体的な投資商品とその組み合わせ、税制優遇制度であるNISAや確定拠出年金(iDeCo)を最大限に活用する方法、そして多くの人が陥りがちな運用の罠や、お金と賢く付き合っていくための考え方まで、幅広くご紹介します。本書が提唱する「超簡単」な方法は、複雑な金融知識や頻繁な売買を必要とせず、一度設定すれば「ほったらかし」に近い形で実践できるため、時間のない方にこそ最適です。この記事を読めば、将来のお金の不安を解消し、着実に資産を築くための第一歩を踏み出すことができるでしょう。
はじめに:なぜ今、資産運用が必要なのか?
「将来のために、そろそろ資産運用を始めないといけないな…」
「でも、何から手をつければいいのか分からない…」
「毎日忙しくて、投資の勉強をする時間なんてない…」
このように感じているビジネスパーソンの方は多いのではないでしょうか? 低金利が続き、銀行にお金を預けているだけではほとんど増えない時代。さらに、年金の将来に対する不安もささやかれる中、「自分の資産は自分で作る」必要性が高まっています。
しかし、世の中には無数の金融商品や投資情報があふれており、どれを選べばいいのか、何が正しい情報なのかを見極めるのは容易ではありません。特に、日々の仕事に追われるビジネスパーソンにとって、資産運用に多くの時間や労力を割くことは現実的ではないでしょう。
そんな悩みを抱える方々に、「これ以上簡単な方法はない!」と断言できるほどシンプルで、かつ「プロでもなかなか上回れない」ほど効果的な資産運用法を提唱しているのが、経済評論家の山崎元氏です。
山崎氏の著書『全面改訂 超簡単 お金の運用術』は、具体的な投資商品名や手順を明確に示し、「誰でも」「簡単に」「ほぼベストな」運用ができる方法を解説しています。
本記事では、この『超簡単 お金の運用術』のエッセンスを凝縮し、忙しいあなたでも今日から実践できる資産形成の具体的なステップをご紹介します。
結論から:これが山崎流「超簡単 お金の運用法」だ!
早速ですが、山崎氏が提唱する「超簡単 お金の運用法」の具体的な手順をご紹介します。驚くほどシンプルですが、これだけで必要十分、かつ非常に効果的なのです。
〈超簡単 お金の運用法〉
- 当座の生活に必要なお金(生活費3ヶ月分程度)を銀行の普通預金に置く。
- まずは、万が一の失業や病気に備えるための資金を確保します。これが基本のキです。
- 残ったお金を「リスク運用マネー」と「無リスク運用マネー」に分割する。
- 「リスク運用マネー」は、元本割れのリスクを受け入れて高いリターンを目指すお金。山崎氏は「平均すると5%利回りが高いが、最悪の場合、一年で3分の1が失われる可能性」と想定しています。このリスクを理解した上で、自分が許容できる金額を割り当てます(残り全額でもOK)。
- 「無リスク運用マネー」は、元本割れを避けたい、安全重視のお金です。
- 「リスク運用マネー」は、以下の2つの投資信託に「半々」に投資する。
- 国内株式: 「TOPIX連動型上場投資信託」(コード番号1306、野村アセットマネジメント)
- 東証株価指数(TOPIX)に連動するETF(上場投資信託)。日本の主要企業に幅広く分散投資でき、信託報酬(継続的にかかるコスト)が低いのが特徴です。
- 外国株式: 「SMTグローバル株式インデックス・オープン」(三井住友トラスト・アセットマネジメント)
- 日本を除く先進国23カ国の株式指数(MSCI-KOKUSAI)に連動するインデックスファンド。世界経済の成長を取り込めます。ネット証券なら販売手数料無料(ノーロード)で買えることが多いです。
- 比率は厳密でなくてOK! 4:6から6:4の間くらいの大らかさで構いません。
- 国内株式: 「TOPIX連動型上場投資信託」(コード番号1306、野村アセットマネジメント)
- 「無リスク運用マネー」は、以下のいずれかで持つ。
- 「個人向け国債(変動金利10年型)」
- 国が発行するため安全性が高く、変動金利なので金利上昇局面にもある程度対応できます。銀行預金よりも安全性が高い選択肢です。
- 「MRF(マネー・リザーブ・ファンド)」
- 証券会社で扱っている、安全性の高い投資信託。出し入れ自由で、普通預金よりわずかに金利が良いことが多いです。
- 銀行預金(ただし、1金融機関1000万円未満のペイオフ範囲内で)
- 注意:外貨預金はダメ! 手数料が高く、為替リスクに見合うリターンは期待できません。
- 「個人向け国債(変動金利10年型)」
- 大きな支出が必要になったら、「躊躇なく」部分解約して充てる。
- 投資商品が購入時より値下がりしていても、気にせず必要に応じて解約します。自分の買値にこだわらないことが重要です。「お金は使うためにある」と割り切りましょう。
- NISA(少額投資非課税制度)及び確定拠出年金(iDeCoなど)を最大限に利用する。
- これらの税制優遇制度は使わないと損! 基本的に「リスク運用マネー」をこれらの口座で運用します。(詳細は後述)
いかがでしょうか? 覚えるべき投資商品は実質4つだけ。売買のタイミングを計る必要もありません。このシンプルさが、忙しいビジネスパーソンにとって最大のメリットなのです。
なぜこの方法が「ほぼベスト」で「無難」なのか?
「たったこれだけで本当に大丈夫?」と不安に思うかもしれません。しかし、この「超簡単」な方法には、しっかりとした裏付けがあります。
- プロでも上回るのが難しい:
山崎氏によれば、この方法は「プロのファンドマネジャーであっても、これを確実に上回る運用を行うことは簡単ではない」レベルだと言います。なぜなら、低コストのインデックスファンドに長期で分散投資するという戦略は、多くの研究でその有効性が証明されており、手数料の高いアクティブファンド(プロが銘柄を選んで運用するファンド)の平均的な成績を上回ることが多いからです。 - 市場の変化に強い:
特定の国や業種に偏らず、日本株(TOPIX)と先進国株(MSCI-KOKUSAI)に分散投資することで、市場全体の成長を取り込みつつ、特定の市場が不調なときのリスクを抑えることができます。将来、どの国や地域が成長するかを予測するのは困難ですが、この方法なら世界経済全体の成長の恩恵を受けやすくなります。 - 「まあまあベスト」で割り切る重要性:
世の中には星の数ほどの金融商品があり、常に「最新の」「もっと良い」商品を探し求めたくなります。しかし、山崎氏は「世の中にある運用商品の九九%以上が、購入の検討にすら値しない『明らかに損な』商品だ」と断言します。本書で推奨されている商品は、「現時点でおおよそ最善」であり、かつ将来の市場変化にも耐えうるように考え抜かれたものです。小さな差にこだわって複雑な商品を追い求めるより、「まあまあベスト」な方法を継続する方が、結果的に良い成果につながる可能性が高いのです。 - 低コストの決定的な意味:
資産運用において、手数料(コスト)は確実にリターンを蝕むマイナス要因です。特に長期運用では、わずかな手数料の差が最終的な資産額に大きな影響を与えます。本書で推奨されているETFやインデックスファンドは、信託報酬などのコストが非常に低く抑えられています。これは、投資家にとって非常に重要なポイントです。 - セールスマンから距離を置くべき理由:
金融機関のセールスマンは、多くの場合、自社の利益(手数料)が高い商品を勧めてきます。本書で推奨されているような低コスト商品は、彼らにとって「儲からない」商品であるため、積極的に勧められることは少ないでしょう。「もっといい商品がありますよ」といったセールストークには注意が必要です。特に銀行の窓口で投資信託を買うのは避けるべき、と山崎氏は警鐘を鳴らしています。ネット証券を利用すれば、セールスに煩わされることなく、低コストで取引が可能です。
この「超簡単 お金の運用法」は、理論的な裏付けと実践的なメリットを兼ね備えた、まさに忙しい現代人のための資産形成術と言えるでしょう。
【重要】NISAと確定拠出年金(iDeCo)はこう使え!
資産運用を行う上で、NISA(少額投資非課税制度)と確定拠出年金(iDeCoなど)は、税制面で非常に有利な制度です。これらを活用しない手はありません。山崎氏が提唱する活用法のポイントは、「運用益非課税」のメリットを最大限に活かすことです。
NISA投資の四原則
2014年から始まったNISAは、年間一定額までの投資で得た利益(配当金・分配金・譲渡益)が非課税になる制度です。賢く使うための四原則を押さえましょう。
- 原則その一、NISA枠は最大限に使う: 非課税メリットは確実に「得」です。使える枠は毎年しっかり使い切りましょう。
- 原則その二、NISAではリターンの高い資産の運用に利用する: 運用益が大きいほど非課税メリットも大きくなります。したがって、自分の運用資産の中で、株式ファンドなど、相対的に高いリターンが期待できるものをNISA口座に割り当てるのが合理的です。債券や預金などをNISAで運用するのは、メリットを十分に活かせません。
- 原則その三、NISAではバランス良く分散投資した商品を選ぶ: NISAは一度売却すると、その非課税枠を再利用できません(例外あり)。そのため、長期保有に適した商品を選ぶことが重要です。個別株や特定のテーマに特化したファンドは、途中で売りたくなる可能性が高いため、NISAには向きません。「超簡単 お金の運用法」で推奨されているような、幅広く分散されたインデックスファンドが最適です。
- 原則その四、NISAは低コストで運用する: 長期保有が前提となるため、信託報酬などの継続的なコストが低い商品を選ぶことが極めて重要です。手数料の高いアクティブファンドや個人年金保険などは避けましょう。
NISA口座はどこで開くべきか?
結論から言うと、ネット証券がおすすめです。理由は、取り扱っている低コストなインデックスファンドやETFの種類が豊富であること、そして売買手数料が安い(あるいは無料の)場合が多いことです。銀行は、そもそもETFを扱っておらず、投資信託も手数料の高い商品が多い傾向にあるため、NISA口座の開設先としては不向きだと山崎氏は指摘しています。
NISAに向かない商品の例:
- 毎月分配型投資信託: 分配金が大きいと、その分非課税で再投資できる元本が減ってしまい、複利効果が薄れます。そもそも仕組みとして非効率で手数料も高いものがほとんどです。
- 個別株式: 分散が効かず、長期保有が難しい場合があります。
- 特定のテーマ型ファンド: 一時的な流行に左右されやすく、長期保有には向きません。
確定拠出年金(iDeCoなど)の運用の四原則
確定拠出年金は、掛金が所得控除の対象となり、運用益も非課税、受け取る時にも税制優遇がある、非常に強力な制度です。企業型DCに加入している方も、個人型iDeCoを利用できる方も、以下の原則で運用しましょう。
- (1)自分の資金全体の運用計画の一部として割り当てる: 確定拠出年金だけで運用を考えるのではなく、NISAや他の特定口座など、自分の全資産を合わせたポートフォリオ全体で最適な配分になるように考えます。
- (2)メリットを最大限に活かす商品を割り当てる:
- 第一に「運用益非課税メリット」: NISAと同様、期待リターンの高い株式ファンドなどを中心に割り当てます。元本確保型商品(定期預金など)を選ぶのは、税制メリットを放棄するようなものです。
- 第二に「低コストメリット」: 確定拠出年金専用に、一般販売の投資信託よりも信託報酬が安く設定された商品が用意されている場合があります。特に外国株式のインデックスファンドなどで有利な商品があれば、積極的に活用しましょう。
- (3)一資産一商品でシンプルなものを選ぶ: 複数の資産クラス(株式、債券など)を組み合わせたバランスファンドは、確定拠出年金には不向きです。なぜなら、期待リターンの低い債券部分まで非課税枠を使ってしまうことになるからです。「ライフサイクルファンド」といった名前で推奨されることもありますが、これも同様です。国内株式ファンドなら1本、外国株式ファンドなら1本、といったシンプルな選び方が合理的です。
- (4)同じリスク内容ならコストの安い商品を選ぶ: 当然ですが、同じ指数に連動するインデックスファンドなら、信託報酬がより低いものを選びましょう。
確定拠出年金は、原則60歳まで引き出せないという制約はありますが、税制メリットは絶大です。利用できる方は必ず最大限活用しましょう。個人型iDeCoの場合、金融機関によって手数料や商品ラインナップが異なるため、しっかり比較検討することが重要です。
NISAと確定拠出年金の使い分け
両制度とも、期待リターンの高い株式ファンドを中心に割り当てるのが基本です。どちらを優先すべきか、どう使い分けるかは、個々の状況(利用できる確定拠出年金の制度や商品ラインナップなど)によりますが、一つの考え方として、
- 確定拠出年金: スイッチング(商品の入れ替え)が比較的自由にできる。低コストな専用ファンドがある場合も。外国株式など、より低コストで運用できる方を優先的に割り当てる。
- NISA: 売却すると非課税枠が消えるため、長期でじっくり保有したい商品を。国内株式(TOPIX連動型ETFなど)を割り当てる。
そして、これらの非課税口座だけではリスク資産の目標額に足りない分や、リバランス(資産配分の調整)は、通常の特定口座で行う、という考え方が合理的です。あくまでも、自分の運用資産全体で最適な状態を目指すことが重要です。
資産運用だけじゃない!人生を豊かにするお金との付き合い方
山崎氏は、資産運用の巧拙は人生の豊かさを決める上で「6番目くらい」に重要だと言います。では、それ以上に大切なことは何でしょうか?
- 稼ぎ: やはり最も重要なのは、仕事を通じて安定した収入を得ることです。
- 節約と貯蓄: 収入の範囲内で暮らし、貯蓄する習慣。賢いお金の使い方。
- 不動産で失敗しない: 住宅は人生最大の買い物。割高な物件や身の丈に合わないローンは避ける。賃貸との比較検討が重要。
- 生命保険には極力入らない: 日本人は保険に入りすぎ。ほとんどの場合、保険は不要。入るならネット生保のシンプルな定期保険のみ。医療保険も不要(高額療養費制度で十分)。
- 自動車(都会の場合): 維持費を考えると、持たない方が経済的な場合が多い。
これらの要素を踏まえつつ、資産運用に取り組むことが大切です。特に以下の2点は、資産形成の土台として非常に重要です。
最重要:小さくても借金は絶対に避ける
クレジットカードのキャッシングやリボ払い、消費者金融などは絶対に利用してはいけません。これらの金利は非常に高く、株式投資で期待できるリターンを遥かに上回ります。借金がある状態は、リスクを取って年6~7%のリターンを目指しながら、一方で年10%以上の確実なマイナスリターンを抱えているようなものです。「返済に勝る運用なし!」と肝に銘じましょう。
不動産:買うべきか、借りるべきか? 冷静な判断を
住宅購入は大きな決断です。「家賃を払い続けるのはもったいない」という考えだけで購入に踏み切るのは危険です。
- 投資として考える: その物件を賃貸に出した場合の家賃収入(あるいは自分が住むことで節約できる家賃)と物件価格を比較し、利回りを計算してみましょう。山崎氏は、実質家賃利回りが8%(PER12.5倍)程度が購入を検討できる上限の目安としています。
- ローンのリスク: 住宅ローンは長期にわたる大きな借金です。返済計画は慎重に。繰り上げ返済は、リスクゼロで高いリターン(金利分)が得られる非常に有利な「運用」になります。
- 流動性と自由度: 不動産は換金性が低く、売却に手間やコストがかかります。転勤やライフスタイルの変化に対応しにくい側面も。特に若いうちは、住む場所の自由度を優先する価値もあります。
- 投資用マンションは避ける: セールスマンが熱心に勧める投資用マンションは、業者の利益が多く乗っており、個人投資家が儲かるケースは稀です。
要注意!個人投資家が陥りがちな「運用の罠」
せっかく資産運用を始めても、間違った選択をしてしまうと、かえって資産を減らしてしまうことになりかねません。山崎氏が指摘する、個人投資家が陥りやすい「罠」を知っておきましょう。
- 毎月分配型投資信託の罠:
「毎月お小遣いがもらえる」ような感覚で人気ですが、税金の繰り延べ効果が薄れる、元本を取り崩して分配している場合がある(タコ足配当)、手数料が高いなど、デメリットだらけです。「高分配=有利」という誤解に基づいた、行動ファイナンス(投資家心理の偏り)を巧みに利用した商品と言えます。通貨選択型も同様に避けるべきです。 - 高すぎる手数料の罠:
銀行窓口や対面証券で勧められる投資信託、個人年金保険などは、販売手数料や信託報酬が不必要に高いものが多く存在します。アクティブファンドも、インデックスファンドを上回る成績を継続的に上げるものは稀であり、高い手数料に見合う価値はほとんどありません。 - 為替リスクの誤解:
外貨預金は、為替手数料が高く、金利も有利とは言えません。FX(外国為替証拠金取引)は、資産運用ではなく、ゼロサムゲーム(誰かの儲けは誰かの損)である「投機」と認識すべきです。高金利通貨を買ってスワップポイントで儲けるという手法も、実質的には借金をして外貨預金をしているのと同じで、安定した有利な運用ではありません。 - アドバイザー選びの罠:
金融機関の担当者やFP(ファイナンシャル・プランナー)に相談する場合、彼らが金融商品の販売手数料で収入を得ていることを忘れてはいけません(利益相反)。彼らのアドバイスが、本当にあなたの利益を考えてのものなのか、慎重に見極める必要があります。商品購入を前提としない、有料の相談ができる独立系のアドバイザーを探すのが理想ですが、それでも十分な知識を持っているかどうかの見極めは難しいのが現実です。 - 「元本確保型」の罠:
「絶対に損したくない」という心理に付け込んだ商品ですが、実質的なリターンは極めて低く、インフレに負ける可能性が高いです。多くの場合、手数料が高く設定されています。 - 自分の買値へのこだわり:
株価などが購入時より下がっていると、売ることに心理的な抵抗を感じる(プロスペクト理論)人が多いですが、過去の買値は将来の損得に関係ありません。現在の価値に基づいて合理的に判断することが重要です。
これらの罠を避けるためには、「自分で完全に理解できていない金融商品を買わないこと」「セールスマンや他人から勧められた金融商品は買わないこと」という原則を守ることが大切です。
『投資力』を鍛えるためのヒント
「超簡単 お金の運用法」は、基本的に「ほったらかし」でOKですが、それでも世の中の経済や市場の動きに関心を持ち、知識を深めていくことは有益です。
- 市場指標のチェック習慣: 日経平均株価、為替レート(ドル円など)、長期金利(10年国債利回り)の3つは、毎日チェックする習慣をつけましょう。経済ニュースと合わせて見ることで、市場が何に反応しているのか感覚的に理解できるようになります。
- PERの理解から始める株式投資: 個別株投資に興味があるなら、まずPER(株価収益率)を理解しましょう。株価が利益に対して割安か割高かを判断する基本的な指標です。同業他社と比較することで、企業分析の第一歩となります。
- 四季報・会社情報の活用法: 企業の業績予想の変化を追うことが重要です。東洋経済新報社の「会社四季報」や日本経済新聞社の「日経会社情報」は、過去の号も捨てずに取っておき、予想がどのように変化してきたかを確認しましょう。
- テクニカル分析との距離感: 株価チャートのパターンで売買タイミングを判断するテクニカル分析は、有効性が科学的に証明されていません。プロの世界でもほとんど使われておらず、初心者が頼るべき手法ではありません。
おわりに:まずは一歩を踏み出そう
山崎元氏が提唱する「超簡単 お金の運用法」は、誰にでも実践可能でありながら、非常に合理的で効果的な資産形成術です。
「リスク運用マネー」として国内株と外国株のインデックスファンド(またはETF)を半々で持ち、「無リスク運用マネー」として個人向け国債(変動10年)かMRFを持つ。そして、NISAと確定拠出年金を最大限活用する。
やるべきことは、たったこれだけです。
もちろん、投資に絶対はありません。市場が大きく変動することもあります。しかし、長期的な視点に立ち、低コストで分散投資を続けることで、着実に資産を増やしていく可能性は高まります。
大切なのは、複雑な情報やセールストークに惑わされず、シンプルで正しい方法を「続ける」こと。そして、お金に振り回されるのではなく、お金と気持ちよく付き合っていくことです。
この記事が、あなたの資産形成の第一歩となり、将来の経済的な自由を手に入れるための一助となれば幸いです。さあ、今日から「超簡単 お金の運用術」を始めてみませんか?